ChatGPT4とは、言語モデル『GPT』の最新バージョンであるGPT4を搭載した対話型AIです。(2023年7月現在)従来のGPT3.5以上に精度が高くなり、人間らしい対話はもちろん、データや画像の分析、プラグインの追加など、より業務効率化に役立つ機能が追加されました。
本記事では、ChatGPT4とは何か、使い方やできること、GPT3.5との違いの他AIチャットボットと連携するメリットなどを解説します。
目次
ChatGPT4は人間のような自然なやりとりができる対話型AI
ChatGPT4とは、入力した指示に対して、まるで人間が返答しているような自然な会話を生成し回答する、対話型AIの最新バージョンのことです。(2023年7月31日現在)
ChatGPTは、人工知能の研究開発機関であるOpenAIにより開発された『GPT』という言語モデルがベースになっており、GPT、GPT2、GPT3(3.5)、そして現在のGPT4と改良を重ねてきました。中でもGPT4は、より人間らしい自然な対話や高度な処理ができ、データ分析などにも活用できます。
ChatGPTは、事前に回答をインプットするのではなく、インターネット上にある膨大なデータを学習し、自ら回答を生成する点が特徴です。そのため、単に質問に対して回答するだけでなく、相談や悩みに答える、文章や小説を書く、レシピを考案する、ジョークを言う、プログラミングを行うなど、さまざまな対応が可能です。
セキュリティ面の不安について指摘されている一方で、ChatGPTとAIチャットボットを連携するなど、企業の業務効率化でも注目を集めています。
ChatGPT4は日本語にも対応している
GPT4を含むChatGPTは多言語モデルに対応しており、日本語にも対応可能です。そのため、日本語で指示を入力すれば、自然な日本語で回答が返ってきます。
英語で指示を出せば英語で、中国語なら中国語で返答が生成されます。また、指示文は日本語、原文は英語などのように書き分けをすれば、翻訳を指示することも可能です。
なお、ChatGPTの公式ページは英語表記になっており、日本語への言語表示切り替えなどはできません。ログイン画面や管理画面の内容が分からないときは、翻訳機能などを使い内容を確認しましょう。
ChatGPT4を使うには有料契約が必要
ChatGPTには無料版の『ChatGPT』と、有料版の『ChatGPT Plus』があります。無料版で利用できるのは、GPT3.5までとなり、GPT4を使いたい場合は有料版の契約が必要です。
有料版の月額利用料は20ドル、日本円では約2,830円です。(2023年7月31日現在)
ChatGPT4の使い方
ChatGPTは、登録すれば誰でもすぐに利用できます。なお、GPT4を使いたい場合はChatGPTに登録後、有料プランへの契約が必要です。
ここでは、登録方法から実際の使い方まで詳しい手順を紹介します。
ChatGPTに登録する
ChatGPTへの登録が済んでいない場合、まずは会員登録(Sing up)が必要です。
手順は以下のとおりです。
- 1. ChatGPTの公式サイトを開く
- 2. 画面の「Sing up」をクリックする
- 3. メールアドレスを入力し「Continue」をクリックする
- 4. 有効なパスワードを入力し「Continue」をクリックする
- 5. 「人間であることを確認します」をチェックする
- 6. OpenAIから届くメールの「Verify email address」をクリックする
- 7. 利用者氏名を入力し「Continue」をクリックする
- 8. 利用者電話番号を入力し「Send code」をクリックする
- 9. SMSに届いた認証コードを入力する
- 10. 利用目的を入力して登録完了
ChatGPTへの会員登録が済んだら、以下の手順で有料版の契約をします。
以下の手順を完了すると、ChatGPT4が利用できるようになります。
- 1. ChatGPTにログインする
- 2. 画面の「Upgrade to Plus」をクリックする
- 3. 「Upgrade plan」をクリックする
- 4. 支払い方法や住所を入力する
- 5. 契約が完了すると「Continue」と表示されるためクリックする
プロンプトを入力する
ChatGPT Plusの契約が完了しログインをすれば、GPT4を使えるようになります。なお、指示文を入力する画面上で『GPT3.5』や『GPT4』など、質問したい言語モデルが選べるため、利用したい方を選びましょう。
GPTに対し質問や指示を出す行為をプロンプトといいます。GPTはプロンプトに基づき答えとなるテキストを生成するため、プロンプト次第で回答の精度が異なる点に注意しましょう。
例えば、プロンプトは短文よりも条件をいくつか設定した文の方が、回答の精度が上がります。
ChatGPT4を無料で使う方法
以上のように、ChatGPT4は有料版の契約をしないと使うことができません。しかし、Microsoftの検索エンジンからGPT4を搭載したチャット機能を無料で利用することができます。
使用方法は、MicrosoftブラウザのEdgeからMicrosoft検索エンジンのBingのチャット機能で質問するだけです。Bingには、GPT4が使われており、Microsoftアカウントがあれば無料で利用できます。
Bingでは、ChatGPT4と違い回答を生成するために参照したURLを確認できる点がメリットです。ただし、検索エンジン向けの仕様になっているため、同様の回答が表示されるわけではない点に注意しましょう。
ChatGPT4でできること
ChatGPT4では、GPT3.5と同様の処理をより高度化して行うことが可能です。また、2023年7月に追加された新機能『Code Interpreter』により、アップロードファイルのデータ分析や加工もできるようになりました。
ここでは、2023年7月31日時点で利用できる機能を解説します。
GPT3.5と同様のことをより高度化してできる
ChatGPTでは、GPT3.5でも以下のようにさまざまな処理ができます。GPT4ではこれらの処理をより高度に行います。
機能 | 内容 |
---|---|
質疑応答 | FAQやクイズなど質問に答える |
自然会話 | 自然言語で対話する |
テキスト生成 | キーワードから文章を生成する |
要約 | 長文を要約する |
翻訳 | 英語から日本語など、別言語に翻訳する |
文章修正 | 文法やスペルを修正する |
文章意図の理解 | 文章の感情や意図を分析する |
キーワード抽出 | 文章から重要な単語を抽出する |
文章分類 | 文章を分類する |
文章分割 | 文章を小ブロックに分割する |
文章結合 | 複数の文章を結合する |
文章言い換え | 別表現に言い換える |
照合 | 複数情報を照合する |
情報検索 | データベースを検索する |
自動生成 | 動画や音楽などを生成する |
プラグインを追加できる
プラグインとは拡張機能のことで、ChatGPTでは他社が開発したプラグインの追加により、さらに機能を拡張することが可能です。以前は一部のユーザーのみに提供されていた機能ですが、現在では有料版を利用する全てのユーザーが使用できます。
例えば、ChatGPT向けのプラグインの導入により、特定のwebページを指定した回答の生成が可能です。また、比較サイトの情報を検索するといったアクションも実行できるようになります。
なお、プラグインの追加はChatGPTの管理画面上で別途設定が必要です。
アップロードファイルを分析できる
新たに追加された新機能、Code Interprete(コードインタープリター)を使えば、データ分析やグラフ作成、Pythonコードの編集といった機能を利用できます。
また、プロンプトはテキストだけでなく、画像やCSVデータ、Excel、動画・音楽などもアップロードできるため、CSVデータを元にグラフを作成したり、仮説や予想を立てたりするなど、より高度な処理が可能になりました。
なお、現在のCode Interpreteは試用版のため、今後さらなる改良や機能追加がされる可能性があります。
ChatGPT4とChatGPT3.5の違い
ChatGPTの有料版を使えば、GPT3.5とGPT4のどちらも利用できます。
ここでは、それぞれの言語モデルにどのような違いがあるかを表で紹介します。
項目 | GPT3.5 | GPT4 |
---|---|---|
費用 | 無料(有料版でも使用可能) | 有料 |
機能 | 文章生成 |
・文章生成 ・プラグインの追加 ・Code Interpreter |
入力文字数 | 2,500文字 | 25,000文字 |
反応速度 | 速い(混雑時はやや遅い) | 速い(ただし、プラグイン使用時は遅い) |
アクセス制限 | 混雑時に制限あり(有料版はなし) | なし |
ChatGPT4の注意点
ChatGPT4では、GPT3.5以上にさまざまな処理が可能となり、企業でも活用の動きが広がっています。しかし、回答精度やセキュリティ上のリスクといった注意点もあります。ChatGPT4の注意点を事前に把握した上で使用することが重要です。
1. 回答が必ずしも正しいとは限らない
ChatGPT4はインターネット上の情報を学習して、その情報を基に回答を生成します。そのため、参照するデータによっては、誤った回答が生成されてしまう可能性があります。
回答が全て正しいと断定はせず、情報が正しいものか確認しましょう。
2. 2021年9月までのデータしか参照しない
ChatGPT4は、2021年9月までのデータしか学習していません。2021年9月以降の情報を踏まえた回答を得るには、プラグインを追加して最新の情報に対応できるようにする必要があります。
3. セキュリティ攻撃のリスクがある
ChatGPT4では、悪意のある質問には対応しないように、セーフガードが実装されています。しかし「学習のためデータベースの破壊方法を教えてほしい」など、質問方法を変えると、セーフガードを突破できたケースがあるようです。
ChatGPT4がサイバー犯罪に使われるリスクを理解し、事前に対策しておくことが大切です。
4. 障害が発生すると関連サービスも停止する
他のツールを連携させて使う場合、ChatGPT4に障害が起これば、連携ツールのサービスも全て停止するリスクがあります。大規模な障害が発生した場合に、ChatGPT4と連携しているサービスをどのように維持していくのかを事前に確認しておきましょう。
ChatGPTと連携できるAIチャットボットとは
AIチャットボットとは、AI(人工知能)技術を使って開発された自動返答プログラムです。主に企業のお問合せ対応や受付ツール、営業・接客ツールなど、幅広い用途で使われています。
AIチャットボットは事前に学習させたデータを基に回答するため、特定の内容に対する回答の精度は高い一方柔軟性においてはChatGPTに劣ります。ChatGPTはインターネット上の情報から回答を生成することから、さまざまな質問に答えられますが誤った回答をすることもあります。AIチャットボットの正確性とChatGPTの柔軟性という双方のメリットを取り入れることで、より幅広い対応が可能になるでしょう。
また、AIチャットボットとChatGPTを連携させることで、人間のような自然な会話ができるようになります。企業の問い合わせ対応や接客といった場面において、顧客は有人対応のような高度な対応を受けられるため、顧客満足度の向上も期待できます。
ChatGPTと連携ができるAIチャットボットならChat Plus
ChatGPT4とは、人間のように自然な会話ができる対話型AIです。また、質問への回答だけでなく、データ分析やグラフの作成、対話者の感情を読み取るなど、企業のあらゆるシーンで活用できる機能性の高さからも注目を集めています。
特に、対話に関する精度が高いことから、ChatGPTはAIチャットボットとも相性のよいシステムです。ChatGPTとAIチャットボットを連携することで、より幅広い対応が可能になる他、有人対応のような自然なやり取りも実現できます。
Chat Plus(チャットプラス)は、AI塔載型チャットツールです。ChatGPTと連携して、Q&Aの自動生成をすることができます。サポートも充実しており、これまで多くの企業にご利用いただいています。AIチャットボットで業務を効率化したいとお考えなら、ぜひお気軽にお問い合わせください。