CASE

導入事例

医療ICTのサポートチャットボット、選定ポイントは「現場ですぐに設定、変更できること」

サンシステム株式会社

歯科事業部 

部長 林 知克 様

歯科サポートセンター インストラクター 滝上 奈美 様

貴社の事業内容や提供サービスの特長をご紹介ください。

 私たちサンシステムは、医科・歯科向けにカルテ・レセプトコンピューター(診療報酬明細書「レセプト」を管理するシステム)やデジタルX線を主軸とするICTソリューションを提供する専門メーカーです。特にクリニックなどの小規模医療機関から高い評価をいただいており、全国で約4,000件の医療機関とお取引があります。営業・サポート・コールセンター・開発部門が密接に連携する体制を整えており、歯科と医科それぞれの規定や市場特性、ニーズを的確にとらえて、医療機関と患者様の双方に寄り添ったサービスを展開しています。

 歯科事業部が提供するレセプトコンピューターは、歯科特有の診療報酬請求業務を「カンタン、シンプル、使いやすく」行えるだけでなく、高いコストパフォーマンスもご評価いただいています。もともとはアプリケーションパッケージとして販売していましたが、いち早くクラウドでの提供を始め、更に数年前からはサブスクリプション方式を導入しています。医療業界は定期的な法改定があり、その対応でシステム改修するごとに数百万円かかってしまうことが、歯科医院にとって大きな負担となっていました。サブスクリプション方式とすることで、常に最新の環境をご利用いただきやすいサービスとなりました。

どのような課題があり、チャットボットの導入を検討されたのですか?

 私は歯科事業部のサポートセンターで、レセプトコンピューターの導入支援を行っています。現地に赴き、先生や事務スタッフの方々と向き合いながら、基本的には対面でサポートをしています。「これで大丈夫」とおっしゃって頂けるまで伴走するのですが、やはり実際使ってみると色々な疑問点が生じます。導入後の問合せはコールセンターが承るのですが、基本的な入力操作に関するものや入力エラーメッセージへの対応もあれば、プリンター等周辺機器のトラブルや保険専門知識に関する問合せまで、本当に幅広い範囲でいただきます。事業の拡大とともにお電話での問合せ件数が増えてきたことに加えて、国の方針によりレセプトデータの送信期間が毎月5日から10日に短縮されたことにより、特にこの期間は非常に多くの電話問合せが集中する状況となりました。電話がつながりづらいというご意見をいただきましたし、電話問合せを諦めてしまっているお客さまもいるのではないか、満足度を下げてしまっているのではないかと危機感が高まっていったのです。当社の業務時間外や休日のお問い合わせにも対応したいという想いもありましたので、チャットボットの導入を検討することになりました。

数あるチャットボットシステムの中から、ChatPlusをお選びになった決め手は?

 ChatPlusを選んだ理由は二つです。ひとつ目は、自分たちで簡単かつ柔軟にシナリオ設定できることです。他社は「担当者がフルカスタマイズします!」という提案でしたが、私たちが現場で感じたことを伝達してシナリオ作成してもらうより、感じたままに直接シナリオに反映させたいと考えました。二つ目の理由は、コスト面です。初期構築費が生じず、ランニングコストのみ予算化すれば良いというのも大きな魅力でした。

 他社は解析システムのカスタマイズも含めて、「すべてお任せください」というご提案でした。その安心感はあったのですが、シナリオ変更を依頼して作成いただくまでのタイムラグが気になりました。検討のプロセスを通じて、私たち自身で運用して改善し、解析していくことが重要なのだと合意形成できたので、確証をもってChatPlusを選定することができました。

どのようにChatPlusをご活用いただいていますか?

 販売している2種類のレセプトコンピューターシステムの中にそれぞれのシナリオを設定したチャットボットへリンクするボタンを設置し運用しております。月次定例会議にて各部署のメンバーがどのような問合せがあり、どう対応したかを持ち寄って、共有と改善について話し合っています。この体制ができるまでわずか3ヶ月であったことも、正直驚きました。新製品サイト開設も予定しているので、どんどん運用をブラッシュアップしていきたいです。そのほか、弊社HPからもアクセスできるよう活用しております。

 ご高齢の先生が予想以上に積極的に使ってくださっていて、本当に驚きでした。当社はこれまで訪問することを重視してきましたが、近年はオンラインでの解決を好む先生も増えていますので、訪問とチャットによる全方位の顧客接点を確保できたことは、事業にとって本当に意義があったと感じています。

ChatPlus導入により、課題であった電話問合せの件数は減りましたか?

 チャットボットの利用件数はどんどん増えていて、これまで「問合せするほどではない」「電話がつながらない」といったケースの多数を拾えていると実感しています。特に営業時間外・土日のチャットボットの利用数が増えていますし、歯科医院は木曜休み・土曜営業の場合も多い。土曜日に電話対応できないことをこれまではお詫びするしかなかったのですが、チャットボットをご案内できるようになったことは、本当に大きい改善です。

 当社は顧客満足度調査を行っていますが、頂戴する評価としては「寄り添ってくれること」が多いのです。Web対応しかしないという競合他社もありますが、寄り添うことの表現のひとつとして直接訪問にこだわってきました。とはいえ営業時間や休日という制約もあり、もどかしく感じていましたので、訪問サポートとチャットボットのハイブリッド対応により顧客接点が最大化できたことは非常に大きな導入効果です。新たな寄り添いのカタチが確立できたと思います。

 レセプト期間は曜日に関係ありませんし、診療報酬の改正と重なったりもします。また最近は義務化条項が増えていますので、歯科医院の事務業務はどんどん複雑化して効率化が求められています。電話やメールだけでなく、チャットボットで自己解決していただけるケースを上積みできているので、ご満足いただいた件数が着実に増えていることになります。電話問合せ件数は減っていませんが、顧客満足の向上という導入効果があったと感じています。

ChatPlusの活用を、今後はこう広げていきたいというイメージはございますか?

 消耗品発注のQ&Aや定期的ご案内等による会員コミュニケーション強化にも活用し、有人対応している領域をどんどん自動化していく予定です。また、レポート分析を詳細にしていきたいですね。求める答えに一度でもたどり着けないとお客様の利便性を損ねてしまう可能性もありますので、チャットボット問合せの行間を感じ取れるような分析をしていきたいです。不安を取り除くリアルタイム対応等、まだまだやりたいアイディアがたくさんありますよ。

 新規問合せやデモ要請の窓口にも活用することで、Web経由の新規顧客開拓を行いたいです。当社のレセプトコンピューターのご提供がサブスクリプションとなることで、営業に求められるスタンスやスキルが変わってきました。サービスを継続してご利用いただけるような「サポート」を、営業もスタッフと一緒に考えることが重要になったのです。まだ予約確認を電話でしている歯科医院も多く、ICT活用の状況やお困りの内容は様々ですので、満足度を向上させるための多種多様な情報をChatPlus経由で収集していきたいです。レセプトコンピューターの活用目的は業務改善だけでなく本質的には経営改善です。私たちがもっと経営課題解決に貢献するためにChatPlusの活用は有効ですし、当社の事業や組織のギアチェンジにもつながると期待しています。当然、もうひとつの柱である医科領域でも導入していきたいですね。

最後に、当ホームページをご覧のお客さまへメッセージをお願いします。

 歯科医院数はコンビニエンスストアよりも多く、競争が本当に激しい業界です。患者様に伝わりやすい医療設備や治療技術への投資に目が行きがちですが、実は他にも解決すべき課題が数多くあるのです。サンシステムのICTソリューションは非常に高い専門性があり、歯科医療現場の業務効率改善のみならず歯科医療の質向上に貢献いたします。今後も歯科・医科医療の専門ICTパートナーとして、医療者と患者様の双方の満足度が高まるよう、更に徹底的に寄り添ってまいります。全国に営業拠点を展開していますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

サンシステム  Webサイト

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