チャットボット(Chatbot)とは?サービスの仕組みやポイントを紹介

パソコンを操作する人のイメージ

近年、数多くの企業が公式サイトに導入し始め、注目を集めている「チャットボット(Chatbot)」。もちろん企業にも顧客にもメリットが多いため導入されていますが、そのサービスの仕組みを詳しく知らない人は少なくありません。

今回は、そんなチャットボットの概要をはじめとし、サービスの仕組み、チャットボットの種類、備わっている5つの機能、導入する3つのメリットを紹介いたします。

チャットボット(Chatbot)とは人工知能を活用した自動会話プログラム

チャットボットとは「対話(chat)」と「ロボット(bot)」といったそれぞれの言葉を組み合わせてできた名称です。

主に対象のユーザーと企業をつなぐコミュニケーションツールとしての役割を持ち、近年注目を集めているサービスです。

このチャットボットは最近できたものではなく、1960年代に登場していたと考えられています。それらの進化系が今のチャットボットです。進化の過程として有名なのは、マイクロソフトに搭載されていた「カイル」というイルカ、そしてiPhone4sに初めて搭載され今も多くのスマホユーザーに愛用されている「siri」が挙げられます。

チャットボット普及の要因はコールセンターが抱える問題

チャットボットが普及し始めた要因の1つとして挙げられるのが「お客様相談センター」や「お問合せセンター」という名のコールセンターが抱えていた問題です。

業務内容や事業の種類にもよりますが、コールセンターに相談する際は「教えてほしい」「助けてもらいたい」といった場合が多いはずです。

現在では、コロナウィルスの影響で保健所の相談センターに多くの問い合わせが寄せられ、まったく電話が通じないという起きています。

このように、コールセンター業務では以下のような問題を抱えています。

●対応できる件数に限界がある
●繋がりづらさによる顧客からのクレームが多い
●24時間対応が難しい
●仕事量と給与が見合わず離職率が高い

一方、電話をかける側すなわち顧客側にも以下のようなデメリットが生じています。

●待ち時間が長い
●解決につながらない
●24時間対応していないため電話する時間が限られてしまう

これら企業側と顧客側が抱える問題やデメリットを解決するべく、改良・製作されたのがチャットボットサービスといわれています。

チャットボットの仕組みと種類

チャットボットの仕組みは比較的単純です。

基本的に対象となるアプリケーションとbot(ロボット)のシステムをAPI(Application Programming Interface)で連携させます。するとbot内のシステムが、ユーザーの問いかけに対する解釈や返答の文作成を行ない、APIを経由してアプリケーションに戻され、答えが表示または聞き取れるという仕組みです。

また、チャットボットには種類があり、現在は「選択肢型」「Eliza型」「ログ型」「辞書型」の4つが活用されています。

それぞれの特徴を以下にまとめました。

種類 特徴
選択肢型 bot内のデータベースに蓄積されたシナリオや、回答を質問に応じて自動に選択して会話する型。シナリオや回答の内容が設定されていない質問への受け答えは不可。
Eliza型 チャットボットの原型「Eliza(イレイザ)」が由来の型。基本的に聞き役に徹する仕組みを搭載しており、返答は「はい」「いいえ」「話した内容の要約」だけの場合が多い。
ログ型 あらかじめ辞書に登録されたテンプレートを軸に、対象のユーザーと会話を行う型。ログ型のように会話をログに残すことは難しいが、辞書に登録さえしてしまえば、受け答えに問題は見られない。

種類 特徴
選択肢型 bot内のデータベースに蓄積されたシナリオや、回答を質問に応じて自動に選択して会話する型。シナリオや回答の内容が設定されていない質問への受け答えは不可。
Eliza型 チャットボットの原型「Eliza(イレイザ)」が由来の型。基本的に聞き役に徹する仕組みを搭載しており、返答は「はい」「いいえ」「話した内容の要約」だけの場合が多い。
ログ型 4種類のなかで最も自然な会話ができる型。会話の記録をログとして蓄積させる。ログが多くなればなるほど、返答や会話のバリエーションが増えていく仕組み。
辞書型
(ハッシュ型) あらかじめ辞書に登録されたテンプレートを軸に、対象のユーザーと会話を行う型。ログ型のように会話をログに残すことは難しいが、辞書に登録さえしてしまえば、受け答えに問題は見られない。

チャットボットに備わっている主な機能は5つ

チャットボットに備わっている主な機能

チャットボットに備わっている機能は主に5つあり、どれも相談や問い合わせ業務の設置が不可欠な事業にとって大変優良なものといえるでしょう。

5つの機能を解説いたします。

1. AIによる回答機能

AIによる回答機能であればAIによる学習機能を搭載させることでより多くの質問に対して回答することができるようになります。また質問に関してもAIへの蓄積されたデータが多いほど、回答精度が高まります。

その結果、より自然でかつユーザーの聞きたいことや解決したい内容に沿った適切な応答ができるようになると考えられています。

いずれは、コールセンタ―の担当者と会話するよりも回答精度の向上を見込めるとも考えられており、昨今注目されている機能です。

2. チャットボットを窓口にした有人対応連携機能

チャットボットの特徴は「簡単な問い合わせには強い」という点です。逆をいえば、細かい内容の対応までは難しいといえます。現状、詳細対応の場合はチャットボットではなく人が対応しなければいけません。

ここで、企業側にも顧客側にもメリットを生みだすのが、チャットボットを窓口にした有人対応連携という機能です。

チャットボットを問い合わせの窓口にしておくと、今まで話した内容や、選択した内容がAIに記録されていきます。

そのためたとえチャットボットで解決できず担当が人に変わったとしても、事前の内容からすぐに担当部署につなげたり、サービスによってはすぐ人に切り替えられたりする場合があります。

企業側にとっては、あらかじめ内容を把握したうえで電話に臨めますし、顧客側にとってもまた1から説明するという手間が省けます。

3. 外部システム連携機能

この機能は、主に企業側に特化した機能ですが、大変便利です。

たとえば、社内の在庫管理システムや人事管理システムといった外部システムとチャットボットを連携させることができれば、チャットボットを通して在庫数を確認したり、勤怠入力を行ったりもできます。

このように、問い合わせ業務だけではなく簡易的な情報を企業内で把握したい場合にも、チャットボットは有用です。

4. 問い合わせへの自動応答機能

すべてのチャットボットに共通している機能は、ユーザーの問い合わせに対する自動応答機能です。サイトやサービス、事業内容によって型の種類や導入形式を選ぶ必要はあるものの、自動で応答できる点でいえば、無駄な人件費の削減にもつながります。

5. FAQページとの連携機能

企業のサイトに必ずといっていいほど設置されているのが「よくある質問」というページです。

企業側にとって、同じような内容の問い合わせが寄せられ、それに逐一答えることは、手間であり無駄な労力です。「せっかくサイトのページに回答を載せているのに問い合わせが来てしまう」「過去に類似の記録がある内容についてまた答えなければならないのか」と思ったことがある人は少なくないでしょう。

そんな問題を解決してくれるのが、FAQページとの連携機能です。チャットボットとFAQシステムないしQ&Aのページを連携させておくことで、問い合わせの内容から適切な記事・ページをユーザーに提示することが可能です。

ユーザーも電話で聞く手間が省け、適切な回答が得られます。

チャットボット搭載によってもたらされる3つのメリット

チャットボット搭載で生まれる3つのメリット

上述したように、チャットボットにはさまざまな型と機能があります。ここからはこれらを搭載することでどんなメリットが生まれるのかを紹介します。

1. 問い合わせ業務の効率向上

企業にとっては「簡易的な質問や相談がチャットボット内で解決できる」という点で、問い合わせを担当する件数を減らすことができます。

一方、顧客側もチャットボットで簡単に24時間質問できるため、相談できる時間が限られている人にとっても重宝されます。

2. 顧客―企業間の接点が増加

従来は、企業に何か聞きたいことがある場合、問い合わせの電話をしたり、資料請求のために書類を書いて送ったりしなければいけませんでした。しかも資料請求や問い合わせをする際は個人情報の入力も必要でした。しかしチャットボットを導入すれば、そのような作業は必要ありません。

「時間」「労力」をかけずに、リアルタイムで簡単に情報を得ることができ、結果としてチャットボットを搭載しているサイトへの流入は増え、企業とユーザーが接する機会が増えることに繋がります。

3. 顧客側は検索疲れを抑えられる

顧客側のメリットは「検索疲れの抑制」ができる点です。

相談したいことをまず検索エンジンで検索し、それに該当しそうなページを見て「自分の場合はこれに当てはまるのだろうか」と吟味していました。

しかしこの方法は「検索疲れ」や企業に対する不満を引き起こしてしまい、ユーザーによっては「気軽に情報が手に入らないような商品・サービスは嫌だ」と感じてしまい、売り上げに響いてしまうケースも考えられます。

チャットボットを「よくある質問」や「FAQ」と連携させ活用させれば、ユーザーはわざわざ検索して情報を探す必要性がなくなります。結果として検索疲れを抑制できるのです。

チャットボットは企業と顧客の両方にメリットがある!

上述したように、チャットボットはずっと問題とされてきた「知りたいのに情報が手に入らない」「簡単に知る方法がない」といった点にフォーカスを当てて作られた新時代の人工知能を活用した自動会話プログラムサービスです。

これによってメリットがもたらされるのは企業側だけではありません。顧客側にもメリットが生まれます。ぜひこれを機に、チャットボットの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

チャットボットに関するよくある質問

チャットボットにはどのような種類がありますか?
大きく分けると「ルールベース型」と「AI(FAQ)型」の2種類がございます。
チャットボットのメリットはなんですか?
問い合わせ業務の効率化だけでなく、24時間対応が可能なため、顧客満足度の向上にもつながります。

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