24時間365日世界中の空で働く加入者の満足度を向上。
シンプルな問い合わせはChatPlusで半減。
全日本空輸健康保険組合
前田 淳子 様
城間 裕子 様
村尾 美緒 様
貴組合の事業内容と、みなさんの担当業務をご紹介ください。
澤山様
全日本空輸健康保険組合(ANA健保)は、ANAグループで働く社員とそのご家族、約31,000人の健康を守るために設立された公法人です。厚生労働省の認可を受け、ANAグループの一部署ではなく、独立した組織として国の健康保険制度を支えています。私たちの使命は、加入者の病気やけがの際に医療費をサポートするだけでなく、日々の健康づくりを応援して実現することです。ANAグループが掲げる「健康経営」を後押しするため、会社と連携して「コラボヘルス」に取り組みながら、すべての加入者が「健康で、笑顔で」過ごせるよう、重症化を未然に防ぐための取組みや楽しみながら健康になれる仕組みづくりを推進しています。常務理事は事業全体の統括が職務となります。

前田様
私は、保健事業に関する企画・運営・広報活動を担当しています。たとえば、生活習慣病の予防や重症化を防ぐための健診や特定保健指導、インフルエンザ予防接種の補助、メンタルヘルス相談など、さまざまなプログラムがありますので、これらの事業への認知度や利用率を高めるべく情報発信しています。当健保は、後期高齢者となる75歳になるまで加入できる特例退職被保険者制度を設けております。加入者は現役社員だけではありませんので、広く、確実に情報を伝えられるよう常に意識しながら、日々業務にあたっております。
村尾様
私は、経理総務業務を担当しています。具体的には当健保組合の決算、予算策定、日々の支払い処理、月次収支管理などです。加入者からの保険料入金をうけ、医療機関への支払いや出産、休職者への給付金の支払いなど、加入者に直接関わる業務とともに、健保のお金周り全体を把握して透明度高く共有することに取り組んでいます。
チャットボット導入を検討されたころは、どのような課題がありましたか?
澤山様
2018年頃に、以前在籍していた部署において、ある会社のチャットボットを社員からの問い合せ対応に利用したことがありました。ただ当時はストーリーツリーを一つ一つ制作する必要があり、“揺らぎ”も考慮してくれなかったため、メンテナンスが全く追い付かずに継続利用を断念しました。その後、現部署に異動し、業務効率の向上や働き方改革を実現したいと展示会を訪れた際に、ChatPlusに出会ったのです。チャットボットの機能として大きく進化しており、現在のFAQの実装と関連シナリオの展開がスムーズにできると感じました。さっそくプロジェクトメンバー3人を指名して、チャットボットに関する情報収集を本格的に始めました。
前田様
問い合わせ内容は多種多様で、加入者個人の状況に応じた回答が求められるケースも多く、やりとりを何度も繰り返す中で話が多岐に渡っていくことも珍しくありません。共用メールアドレスに届く問い合わせメールは健保スタッフ全員で確認し、自発的に各担当者が自身の業務に関する内容について回答していますが、複雑な内容には、スタッフ間での打ち合わせも必要となります。ですのでシンプルなお問い合わせや定番の質問は、チャットボットで効率的に自己解決していただきたいと考えていました。

村尾様
担当者が一件のお問い合わせメールに返信をした後もやり取りが続き、数日に渡っての対応が必要な時もあります。各自担当業務を持っているので、チャットボットで自己解決できる件数を少しでも増やすことが必要だと思っていました。
比較検討の結果、ChatPlusに決定した理由は?
村尾様
まず展示会でチャットボット関連のブースをじっくり訪問しました。ChatPlusは好印象でしたが、私たち自身にチャットボットに関する知識が不足していたため、簡単には決断できません。そこで、チャットボットを活用している他の健保組合の方にヒアリングをしたのですが、偶然にもChatPlusを活用していらっしゃったのです。導入準備の期間や負荷、操作性、分析機能と費用、健保組合ならではの使用感などを詳しくお聞きすることができました。他社にも資料請求や面談をしましたが、自分たちに合った最適なプランを柔軟に選べること、必要な機能が揃っていること、導入負荷の低さ、シナリオメンテナンスを含む操作性、利用料金、そしてサポート体制を総合的に判断してChatPlusに決定しました。
澤山様
実際に実務で活用するスタッフの意見を大切にしたいと考えていました。プロジェクトチーム3名の意見が、自然とChatPlus導入へと集約していきました。

ChatPlusは、期待通りスムーズに導入・運用できましたか?
前田様
日常業務をこなしながらの導入・運用には全員少なからず負荷がかかりましたが、ChatPlus社のご担当者によるサポートが迅速できめ細やかでしたので、本当に助かりました。
村尾様
3人体制で毎月定例会を開き、改善内容を検討しています。レポートの分析を基に、キーワードやシナリオの修正・追加を行っています。また、アンケートで低評価がついた内容は特に注意して改善に取り組んでいます。現在、Q&Aを250件ほど登録しているのに加え、キーワードの揺らぎ登録により、スムーズに回答までたどり着けたケースが増えているという手応えも感じています。導入だけでなく運用に関するサポート体制も素晴らしく、導入一年足らずですが少しずつ軌道に乗り始めています。
ChatPlusを運用するなかで、工夫されている点はありますか?
村尾様
ChatPlusはチャットボットにオリジナルのキャラクターを自由に設定できるので、あえて「骨」をモチーフにしたデザインにし、加入者に「なんだろう?かわいいな」と愛着を持っていただけるようにしています。また、ホームページを普段見ない加入者にも気づいていただけるよう機関紙を活用して、段階的に告知を行いました。チャットボットの公開前には「もうすぐリリース!」と期待感を高め、公開後には「ようやくリリースしました!」とお知らせをすることで、認知拡大に力を入れました。
前田様
実は当初、キャラクターに名前をつけずにリリースしました。ところが、チャットの履歴を確認していると、「キャラクターの名前は?」と聞いてくださる方がいらっしゃって、ユーザーの方が気にかけてくれていることが嬉しかったですね。そこで、骨の見た目にちなんで「ホーネンくん」と名付けました。
まず興味を持っていただくためには、視覚からの情報は非常に重要だと考えています。ChatPlusはデザインの細かい調整ができるので、チャットを起動するアイコンについて、大きさや位置を微調整し、ホームページのデザインを崩さず、バランス良く見えるよう工夫しています。

ChatPlusの効果は、どのように評価されていますか?
村尾様
ChatPlus導入前は毎月200件程度の問い合わせメールがありましたが、IDやパスワードの照会、書類提出先を知りたいといった単純な問い合せに関しては半分程度減ったように思います。
前田様
問い合わせメール数の削減だけではなく、複合的な効果があると考えています。キーワード検索の件数が増えているということは、表立って問い合わせするまでに至らなかったような日頃の潜在的な疑問にも応えられていると推察できます。また何よりもANAグループは、24時間365日、世界のどこかで加入者が働いている企業体ですので、いつでも気軽に質問できるチャットは非常に意義があります。ChatPlusにより、加入者にも我々にも新たな利便性と満足感を創り出せていると感じています。

ChatPlusを更に有効活用するために、期待したい機能やサポートはございますか?
前田様
当健保は情報量豊かなホームページがありますが、どこをクリックすれば知りたい情報に辿り着けるのかわからない方もいらっしゃると思っています。チャットボットの存在がホームページの有効な活用につながるよう、加入者目線で利用状況の分析精度を上げてチャットボットを育てていきたいです。いざという時よりも、むしろ健康な時に知っておいてほしい情報もたくさんありますので、利用率を上げるための仕掛けをもっと強化したいという想いがあります。このようなメンテナンスの内製には今後もこだわっていきたいので、効果的な実現方法について、ChatPlus社からのサポートを今後もお願いしたいです。
村尾様
メンテナンスのノウハウをナレッジとして蓄積する必要を感じています。日々、様々な気付きがありますし、何気ないアイディアがメンテナンスに活かされますので、いずれそういったメンテナンスをAIが自動でやってくれるような仕組みがあると良いですね。プロジェクトメンバーが入れ替わった際の引き継ぎロスも防げると思います。
最後に、当ホームページをご覧のお客さまへメッセージをお願いします。
澤山様
健康経営の推進には、社員と家族が健康でいられるように会社と健保がしっかり連携することが重要です。そして、加入者一人ひとりが健康リテラシーを高めていくことでさらに効果が高まります。みなさんも普段はあまり意識していないので、いざ病気や怪我をした時に慌てたり、困ることがあるのではないでしょうか。マイナ保険証に関しても、直前になって数多くの問い合わせをいただきました。何かあってからではなく、普段から情報収集しておくことや、自分ごととして健康寿命の延伸に向けた具体的な行動をすることが重要なのです。そのための知識や情報を確実に加入者のみなさんに提供できるよう、これからも一人ひとりに寄り添ったサポートを続けてまいります。
