CASE
導入事例
キンコーズ・ジャパン株式会社
DX戦略部 DXマーケティングチーム
デジタルイノベーショングループ チーム長
関口 大二郎様
関口様
キンコーズは1970年に米国で始まったサービスです(国内サービス開始は1992年)。現在、日本法人はコニカミノルタグループに属し、国内で57カ所に直営店を展開、中四国、九州地方のフランチャイズ店18店舗をあわせると、全国75店舗を展開しています。創業28年で変わらず多くご利用いただいているのは、店舗でのセルフプリンティングサービスで、オンラインでのプリンティングサービスとともに、現在も多くの方にご利用いただいています。
個人のお客さまだけでなく、普通の印刷会社様と同じように、法人のお客さま向けの営業部隊もあります。お客さまのところへ訪問して、ニーズに応じて、さまざまなプリンティングソリューションをご提案しています。また、看板や店舗装飾などを扱っている子会社と合併しましたので、例えば展示会などイベントの装飾を、デザインから施工までご提案し担当させていただくこともあります。さらに、今後力を入れていくのは、デジタルソリューション。プリンティングに関するソリューションをこちらで開発し、お客さまへご提案していきます。例えば名刺。名刺はこれまで店舗で作るものだったのですが、私たちのソリューションを提供することによって、お客さまは名刺管理にかかる負担を軽減できる、そんな働き方改革につながるご提案も行っています。
その他、新宿にはコミュニケーションを「ツクル」ことを目指したキンコーズのコワーキングスペース「TSUKURU WORK」もあり、新しいビジネスにもトライしています。
関口様
キンコーズはBtoB、BtoC両方のサービスを提供しております。
BtoBに関して、直販で約6000社のお客さまとお付き合いさせているのですが、私たちマーケティング部では、マーケティングオートメーション等を使ったデジタルマーケティングを行い、良質なリードを営業部隊へリレーする役割を担っております。
BtoC、個人のお客さま向けにWebマーケティングを活用し、お問い合わせいただいたお客さまをいかにキンコーズのお店へ誘導するか、いかにお見積りへ誘導するかということに注力して、マーケティング活動を行っています。今回、ChatPlusは、個人のお客さまに対するWebマーケティングで活用しました。
関口様
2017年8月に弊社のWebサイトをリニューアルしました。お客さまがWebサイトへ流入してから、スムーズに相談センターとコンタクトをとれるように導線改善をしたのです。その結果、相談センターへの入電が1.5倍に増えました。
もともと月間コール数は、およそ1,000件強で、多い月で1,200件ぐらいでした。それが、Webサイトの導線改善をすることで、1,500~1,600件にまで増えたのです。急激に受電が増えたため、相談センターのオペレーターの稼働率も高くなり、もともと90%を超えていた応答率が、80%を切ってしまうこともありました。
お問い合わせが増えたことはとても喜ばしいことなのですが、想定していた以上の増加でした。弊社の相談センターは通常2ラインで受け付けているのですが、電話を受け付けるラインを増やすべきなのか、それとも別の方法はないものかと思案をしておりました。
まず、電話でオーバーフローしている分をカバーする施策を考えました。電話ではなくもっと手軽に聞きたい、調べたいというお客さまもいらっしゃるのではないかと思い、テキストメッセージツールを探し始めました。
次に、新たなお客さまの接点を生むことができないかという点を重視しながらEXPO等の展示会を回り、最終的には3社のチャットツールから選定することにしました。
関口様
弊社の提供する商品やサービスは数が多く、また単純な見積りが難しいサービスだと思います。例えばパンフレットを1つ印刷するとします。その場合、サイズ、用紙、表面加工、折り方など、オプション的な見積り条件がとても多いので、チャットボットだけでなく有人チャットでも対応すべきだと考えていました。チャットボットと有人チャットがシームレスにつながるというところが、ツール選定において重要なポイントでした。
ChatPlusを選んだのは、チャットボットと有人チャットがスムーズに切り替えられるという点が第一です。第二に、コスト。そして第三が、設定が簡単だと感じたところです。実際に初期設定に関しては非常に簡単でした。多少、設定で分からないことがあっても、サポートに問い合わせすると、回答をすぐにいただける、スピーディーな対応もありがたかったです。導入テストフェーズは、相談センターのオペレーターにも実際に操作してもらい、ChatPlusに決めました。
関口様
個人のお客さま向けサイトの全ページ右下にチャットのボタンを設置し、Webサイトを訪れたお客さまがそのボタンをクリックすると、まずチャットボットが起動し、直接オペレーターと対話したい場合は「オペレーターに接続する」を押すと相談センターのオペレーターにつながる仕組みとしております。
チャットの運用は、電話対応をお願いしているコールセンターベンダーへ委託しており、月に1回、定例でチャット対応に関するミーティングを行っています。そこではチャットのログを見ながら、対応の仕方の改善やチャットボットのメンテナンスなどをディスカッションしています。対応履歴は電話でも分かるのですが、それはある意味“翻訳”されたもの。チャットのログだとお客さまの生の声が把握できるので、ディスカッションされる対応策も、より具体的で的確なものになっています。
関口様
導入後は、相談センターの電話対応件数が、昨年比で約20~30%減少しました。直近だと、お問い合わせ総数は2,000件を超えています。そのうちチャットは800件ぐらい。電話が1,500件から1,200件に減少してその減った300件をチャットが吸収し、それだけではなくチャットは、さらに新しい問い合わせ500件を獲得しているのです。電話では生むことができなかった接点をチャットで生むことができたのではないかと思います。これは、大きな効果です。またこれらの数値には、チャットボットだけで解決できた問い合わせは含まれておりません。
関口様
ChatPlus独自の機能を使って、お客さまをスムーズかつスピーディーに、そしてお客さまに負荷をかけることなく見積り作成へ移行していただくことができています。
ChatPlusの中に「特定のワードによってフォームを自動表示できる機能」があり、これを使って、お客さまとオペレーターの会話の中で、詳細見積りを希望するお客さまに対しては、設定したワードが会話されると名前や連絡先を入力するフォームが自動で立ちあがるようにしています。お客さまがフォーム入力された後、オペレーターは一旦チャットを終わらせて、お客さまの情報を近隣の店舗へリレーして、店舗からお客さまへ見積りのご連絡を差しあげるようにしています。
その際に、ChatPlusの「チャットログをメールで送る機能」で、連絡先情報とあわせてチャットの会話内容も店舗へリレーしています。店舗側では、チャットでの会話も一緒に送られてくるので、依頼の内容がよく分かります。これが早くて、的確な見積り作成につながり、非常に効果的だったかなと思います。
月に30~40件、見積り依頼がチャットからお店へエスカレーションされています。これまでの電話対応だとまさに伝言ゲームでした。お客さまも同じことを何度も聞かれるのはストレスだと思うので、その工程を一気に短縮できたのはメリットが大きいと思います。
関森様
個人向けのサイトだけではなく、法人向けサイトについても、ChatPlusを設置したいと思っています。相談センターの法人対応の体制が整えば、すぐにでも導入したいと考えています。また現状、お問い合わせ窓口は電話番号を大きく告知していますが、今後はチャットでのお問い合わせをメインにしていきたいと考えています。
あとは、チャットボットのところで、見積り作成ができるようになるといいかなと思っています。お客さまがYES、NOで答えていくだけで見積りが作成できるような、そんなチャットボットが作成できれば、ChatPlusはさらにWebマーケティングに有効なツールになっていくと思います。
関森様
先ほど申しあげたように、キンコーズは法人向けにもさまざまなサービスを展開しています。お客さまの「創りたい」をかなえるお手伝いがきっとできると思いますので、ぜひ一度、お気軽にお問い合わせいただければと思います。