繁忙期4月は1,786件の問い合わせを自動化。窓口・電話の負担を約3割削減し、学生への寄り添いを強化するAIチャットボット活用
学校法人 静岡理工科大学 静岡理工科大学
伊藤 琴乃 様
貴学の特色についてご紹介ください。
伊藤様
静岡理工科大学は、産業に恵まれた静岡県西部地域にキャンパスを構える、静岡県唯一の私立理工系総合大学です。人に役立つものや技術を作り出す工学と、自然科学の知識を社会貢献につなげる理学の2分野を軸に、ものづくりに関する知識・技術を習得し、これからの時代に必要な情報学を学び、時代が求める情報技術の知識も蓄えることができる大学です。
2024年には静岡市に複合キャンパスが誕生し、2026年4月には学部学科を再編して分野横断型教育とアントレプレナーシップ教育をさらに強化しました。技術者として社会に貢献できる人材を育てるという建学の精神のもと、時代の変化に合わせて進化し続けている大学です。私が所属する学務課は、主に学生対応を担当する部署です。奨学金や授業関連の通常業務に加え、学生からの相談対応や電話・窓口対応も担っており、学生の学業・生活全般にわたってサポートしています。
チャットボットの導入を検討された当時の課題は何でしたか。
伊藤様
学務課は電話・窓口対応に追われて時間外業務が頻繁に発生していました。学務課だけの問題かと思い、総務課や入試広報・社会連携課にも聞き取りを行ったところ、同様の状況であることが判明しました。また、職員への問い合わせの多くは、学生便覧や大学ホームページ・ポータルサイトにすでに掲載されている内容であることもわかったため、在学生向けにアンケートを実施したところ、「情報が埋もれていて探しにくい・わかりにくい」と感じている学生が多いことが明らかになりました。大学側が発信しているつもりでも学生には伝わっておらず、わかりにくいから窓口や電話に頼るというギャップが生じていると考え、学生にとってわかりやすい情報提供を目指す施策として、チャットボットの導入を検討し始めました。

ChatPlusに決定された理由は?
伊藤様
まず、大学ホームページや学生ポータルサイトにFAQを見やすく掲載することから始めましたが、ポータルサイトの再編成だけでは期待する効果が得られないことは当初から想定していましたので、FAQの整備とチャットボット導入の2つをセットで計画・実行することを方針としていました。比較検討した3社のうち1社は費用面で断念し、もう1社はデモ時にシステムの操作性に課題があり見送りました。ChatPlusは費用が適正で運用が容易な点が魅力でした。また、デモの際に担当営業の方の丁寧な対応も最終的な決め手のひとつとなりました。
ChatPlusの導入により、どのような成果がありましたか?
伊藤様
現在、学生ポータルにチャットボットを搭載しています。導入前の12月時点では1日あたりの窓口対応が40件から60件でしたが、5月には30件程度まで減少し、少なくとも25%以上の削減効果が確認できています。チャットボットで確認できる解決確認の数値は良好です。また、窓口では相談しにくかった内容が問い合わせフォームから届くようになっており、「直接は言いづらいが相談したい」というニーズにも応えられていると感じています。

繁忙期となる4月の成果をお聞かせください。
伊藤様
4月のチャットボット利用件数は1,786件でした。履修登録期間を含む最繁忙期で、1日あたり約81件をチャットボットが吸収した計算になります。昨年4月の電話・窓口への問い合わせ件数と単純比較はできませんが、チャットボットが対応した分、窓口・電話への問い合わせは大幅に減少しています。窓口や電話だけでは1,800件もの問い合わせに対応することは難しかったはずですし、電話では躊躇して聞けなかったという疑問がチャットボットで気軽に解決できるようになったと実感しています。
潜在的なニーズへの対応ができるようになったということですね。
伊藤様
これまで窓口や電話では問い合わせてこなかった方の潜在的なニーズにも、チャットボットで応えられていると考えています。つまずいて一人で悩んでいたかもしれない学生を助けられているという点でも、導入の効果を感じています。4月は問い合わせが極度に集中する繁忙期であり、その件数を平時と単純比較することはできませんが、チャットボット導入前は記録する余裕すらありませんでした。体感では3割以上の負荷が軽減されたと思います。
4月第1週のガイダンス期間には、チャットボットの存在をガイダンスの場で周知し、掲示板での告知も行いました。4月は学生もまだチャットボットの存在を知らないとか、使い慣れてない部分が多分あったと思いますが、2年3年と在籍していくうちに認知度が上がると思います。チャットボットの活用が、豊かな学生生活の実現へとつながる可能性を感じています。
ChatPlusの運用体制について教えてください。
伊藤様
学務課では主に、私と他1名で運用しています。前期・後期の節目に情報更新を実施するため、現在も後期に向けて準備中です。日常的なメンテナンスは学務課全員で連携しながら対応しています。現在、学生用と教職員用の2つを運用しており、教職員向けについては、学務課だけでは答えられない内容も多いため、解決できたかどうかの結果を他の課に共有し、それを踏まえての更新を依頼しています。
次の繁忙期となる試験期間への対応は?
伊藤様
試験期間も問い合わせが増える時期であり、7月下旬から8月中旬が学生の正念場です。時間割の公開時期や特別欠席への対応に関するものが多く、大学側の問い合わせ対応も増加します。成績に関する問い合わせも寄せられるため、成績発表の時期に向けたQA整備も進めていきます。
ChatPlusの導入効果を高めるために、計画されていることがありますか。
伊藤様
現在は学務課のみでの運用ですが、先日、他の課への説明会を実施しました。今後は受験生向けのチャットボット導入や、大学ホームページへの展開も視野に入れています。今月も他の課へQAの更新・追加を依頼しており、学生が必要とする情報をできる限り網羅できるよう取り組んでいます。学生向けの情報サービスという本来の趣旨をぶらさずに、学生が必要と感じる情報を他部署と連携しながら充実させていきます。
最後に、当ホームページをご覧のお客さまへメッセージをお願いします。
伊藤様
静岡理工科大学は、教員が学生一人ひとりに助言し、学務課も学生の顔と名前を把握しているなど、学生との距離がとても近い大学です。静岡県西部の遠州地域の方言で「一緒にやってみよう」「やってやろうじゃないか」という意味を持つ“やらまいか精神”を理念としており、何事にも果敢に挑戦するチャレンジ精神を持ち、社会のニーズに合わせて変わり続けながら地域で活躍できる技術者の輩出を目指して、学生たちの将来に寄り添い続けていきます。
