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AIエージェントの例13選!AIエージェントの考え方を理解しやすい身近な例

オフィスのソファで打ち合わせをする同僚たち

AIエージェントとは、人が与えた目標にもとづき、必要な手順を自分で組み立てて実行するAIです。

たとえば、地図アプリは渋滞を検知すると、目的地を変えずに経路だけを組み替えます。「最短で着く」という目標だけを渡せば、手順は自分で決める。

これがAIエージェントです。

すでに身近なところで動いている一方、業務でどう使うかとなると具体像が浮かびにくいのではないでしょうか。記事では、身近な例から部門別・業界別の活用例、国内企業の導入事例まで13の例を紹介します。

AIエージェントとは

ロボットと人の手が触れ合うイメージ

AIエージェントとは、人が与えた目標にもとづき、必要な手順を自分で組み立てて実行するAIのことです。

従来の業務システムやRPAは、人が手順を1つずつ設定しなければ動きませんでした。AIエージェントは、目標を渡せば状況を認識し、次に何をするかを判断し、ツールを操作して実行するところまでを担います。

人が担うのは、何を達成したいかを伝えること、そして結果を確認することです。

AIエージェントと生成AI、チャットボット、RPAの違い

ロボットを思い浮かべる男性のイメージ

AIエージェントは、生成AIやチャットボット、RPAと混同されがちです。いずれも業務の効率化に使われますが、指示の出し方と担う範囲が異なります。

比較項目AIエージェント生成AIチャットボットRPA
指示の出し方目標を渡す1回ごとに指示する利用者が質問する手順をすべて設定する
担う範囲認識・判断・実行まで文章・画像・コードなどの生成登録した回答やナレッジにもとづく応答決められた操作の繰り返し
手順を決める主体AI人人(シナリオやナレッジを設計)人
想定外の状況への対応状況に応じて手順を組み替える指示し直しが必要有人対応へ引き継ぐ原則として処理が止まる
自律性高い低い低い~中程度低い
主な役割目的達成のための業務遂行コンテンツの生成質問への回答・案内定型業務の自動化

AIエージェントの仕組みと4つの構成要素

電子部品が並ぶボード

AIエージェントが自律的に動けるのは、知覚、計画、実行、学習という4つの構成要素が1つの流れとしてつながっているためです。

  1. 知覚:問い合わせ文や顧客データ、外部サービスから、判断に必要な情報を取り込む
  2. 計画:目標を達成するための手順を、実行できる単位のタスクに分解する
  3. 実行:外部ツールやAPIを操作して、登録や送信などの処理を実際に行う
  4. 学習:実行した結果を評価し、次回の判断に反映する

AIエージェントはこの4つを1回で終わらせず、実行した結果を次の知覚に取り込みながら、目標に近づくまで繰り返します。

▼AIエージェントの基本的な仕組みや、従来型の生成AIとの違いなどについてはこちらの記事をご覧ください。

AIエージェントとは?仕組みや生成AIとの違いを解説

AIエージェントの種類と代表例

ノートパソコンとスマートフォンが置かれたデスク

AIエージェントは、判断の仕組みによって、以下のようにいくつかの種類に分けられます。

種類判断の仕方考え方が近い代表例
単純反射型決められた条件を判定して反応する室温が設定値を超えたら冷房を入れる空調制御
目標ベース型達成したい目標から逆算して、必要な手順を組む目的地までの経路を探して案内する地図アプリ
学習型過去の結果やフィードバックから学習し、判断や行動を改善する閲覧履歴や反応データをもとに提案を改善するレコメンド機能
マルチエージェント型複数のエージェントが役割を分担し、互いに連携して目標を達成する調査、執筆、確認を別々のエージェントが担う制作支援

業務で使われるAIエージェントの多くは、目標ベース型と学習型の性質をあわせ持っています。規模の大きな業務では、役割の異なるエージェントを組み合わせるマルチエージェント型の構成も広がりつつあります。

身近なAIエージェントの例3選

赤いスマートスピーカー

AIエージェントという言葉を知らなくても、その考え方に近い仕組みはすでに生活の中で使われています。ここで紹介する3つは、製品や機能によって自律の度合いが異なるため、すべてが厳密な意味でのAIエージェントとは限りません。

スマートスピーカー

Amazon AlexaやGoogle Homeなどのスマートスピーカーは、言葉で伝えた目標に対して、どの機能を使うかを自ら選びます。

たとえば、「明日の天気は?」と聞けば天気情報を取得して答え、リビングを暗くしてと伝えれば、連携した照明の中から該当する機器を選んで明るさを下げます。どの機能や機器を使うかを利用者が指定しなくても、依頼の内容から選び分けます。

地図アプリ

地図アプリの経路案内は、目的地という目標を保ったまま、途中の手順を状況に応じて組み替えます。

走行中に渋滞や事故の情報を検知すると、到着時間が短くなる別の経路を探し、案内を切り替えたり、利用者に経路の変更を提案したりします。

目的地は変えずに経路だけを変える振る舞いは、目標ベース型の考え方をわかりやすく示しています。

レコメンド機能

ECサイトのレコメンド機能は、利用者の閲覧履歴や購入履歴から、次に見せる商品を判断し続けます。

同じ商品ページを見ていても、過去に何を見たかによって表示される商品が変わります。利用者の反応を次の提案に反映していく点は、学習型の考え方に通じます。

【部門別】業務で使うAIエージェントの例4選

オフィスでミーティングをするチーム

業務でのAIエージェントは、質問に答えるだけでは終わりません。依頼を受け取り、状況を判断し、社内のシステムを参照して更新し、相手に連絡し、必要なときは人に知らせるところまでを一続きで担います。

ここでは、4つの部門の例を紹介します。

カスタマーサポート

カスタマーサポートでは、一次対応から回答の生成、有人への引き継ぎまでを一続きで担います。通販サイトに配送先を変更したいという問い合わせが届いた場合の流れは、次のとおりです。

  1. 問い合わせ:注文番号と新しい住所を受け取る
  2. 判断:注文がまだ出荷前か、変更できる状態かを確認する
  3. CRMの参照と更新:顧客管理システムで注文と顧客情報を照会し、配送先を書き換える
  4. メール送信:変更が完了した旨と新しい配送予定を顧客に送る
  5. 人へ通知:すでに出荷済みで変更できない場合は、経緯を添えて担当者に引き継ぐ

営業

営業では、見込み客の追客や商談前の企業調査、提案資料の下書きまでを任せられます。Webサイトから資料請求が届いた場合の流れは、次のとおりです。

  1. 問い合わせ:資料請求フォームの内容を受け取る
  2. 判断:業種や従業員規模、閲覧したページから、優先して対応すべき見込み客かを見極める
  3. CRMの参照と更新:過去の接点や商談履歴を照会し、リード情報と優先度を登録する
  4. メール送信:関心のありそうな事例を添えたお礼のメールを送る
  5. 人へ通知:確度が高いと判断した見込み客を、営業担当者に商談準備用の企業情報とあわせて知らせる

人事や採用

人事や採用では、書類選考の補助や候補者リストの作成、面接日程の調整を任せられます。応募が届いた場合の流れは、次のとおりです。

  1. 問い合わせ:応募書類を受け取る
  2. 判断:募集要件と照らし合わせ、必須条件を満たしているかを整理する
  3. システムの参照と更新:採用管理システムに候補者情報と評価メモを登録する
  4. メール送信:面接官の空き時間から候補日を抽出し、候補者に日程調整のメールを送る
  5. 人へ通知:合否の判断が必要な候補者を、要点をまとめて人事担当者に知らせる

バックオフィス

バックオフィスでは、経費精算の突合や請求書処理、不備の検知を任せられます。経費精算の申請が提出された場合の流れは、次のとおりです。

  1. 問い合わせ:領収書の画像と申請内容を受け取る
  2. 判断:金額や日付、支払先が領収書と一致しているか、社内規程に反していないかを照合する
  3. システムの参照と更新:会計システムで勘定科目と部門の予算残高を確認し、仕訳を登録する
  4. メール送信:記載に不備があれば、修正箇所を示して申請者に差し戻す
  5. 人へ通知:規程違反の疑いがある申請だけを、理由を添えて経理担当者に回す

数値の照合は正解が明確なため、誤りに気づきやすく、AIエージェントに任せやすい業務です。全件を目で確認していた時間を、例外の判断に振り向けられます。

【業界別】AIエージェントの活用例3選

商品が並ぶ倉庫の棚

AIエージェントの使われ方は、業界ごとの業務や規制によっても変わります。ここでは、製造業、金融業、小売やECという3業界での活用例を紹介します。

製造業

製造業では、図面と設計仕様の照合や、設備の異常検知、生産計画の最適化での活用が考えられます。

パナソニック コネクトは、製品図面や部品図面、技術仕様書などに記載されている仕様が一致しているかを確認するための照合業務に、独自開発のManufacturing AIエージェントを導入しました。

これは複数のPDF図面から材質や仕上げなどの項目を読み取ってAIが照合し、結果を一覧で示して担当者の確認を支援します。目視で50分から340分かかっていた照合業務が10分に短縮され、80%から97%の削減になったとのことです。

金融業

金融業では、不正な取引の検知や融資におけるリスク審査の高度化での活用が考えられます。たとえば、取引のパターンから不審な動きを見つけ、関連する口座情報を照会し、担当者に確認を依頼するところまでを任せるという使い方です。

一方で、金融は判断の根拠を顧客や監督官庁に説明する責任が残る領域です。審査の結論をAIエージェントだけで出すのではなく、情報の収集と論点の整理までを任せ、最終判断は人が行う設計にする慎重さが必要です。

小売やEC

小売やECでは、在庫の最適化と自動発注、接客の個別最適化での活用が考えられます。販売の実績や季節の傾向から需要を予測し、在庫が基準を下回りそうな商品について発注案を作成する、といった使い方です。

国内企業のAIエージェント導入事例3選

立体図形を示すタブレット

ここでは、ChatPlusの導入企業の事例から、AIを顧客対応に取り入れて成果につなげた3社を紹介します。

株式会社MIC(カーリース「ニコノリ」)

  • 課題:利用者の約7割がカーリース初心者で、車選びに迷う人が多かった
  • 施策:AIエージェント型チャットボットと予算・用途から車種を提案する「車種診断」を導入
  • 成果:
    • チャットボット経由の審査通過率は30%以上を3か月連続で維持
    • ランディングページ経由とほぼ同等の水準
    • 新規顧客の獲得単価はWeb広告の半額以下

AIエージェントの接客で、カーリースの審査申し込みが増加!Web広告の半額以下で新規顧客を獲得。

株式会社TableCheck(レストラン予約プラットフォーム)

  • 課題:問い合わせ増加によりサポートチームの負担が増大。緊急性の高い問い合わせにもメールではタイムラグがあった
  • 施策:ゲスト・飲食店向けにAIチャットボットを導入。ZendeskとAPI連携し、ヘルプページの最新情報を自動反映
  • 成果:
    • 有人対応の割合を25%から10%未満に削減
    • 月間問い合わせの90%以上を自動応答
    • 専任チームを置かず、各部門で運用

ゲスト問い合わせ数の90%を自動応答!世界規模のレストラン予約プラットフォームTableCheckを支えるAIチャットボット

株式会社ドーム(UNDER ARMOUR)

  • 課題:商品数が多く、商品情報をシナリオに反映する運用負荷が増大
  • 施策:従来型チャットボットから生成AI型へ移行。問い合わせ内容や店舗スタッフのコーディネート投稿などを学習
  • 成果:
    • チャット経由の1訪問あたり売上が約7倍
    • 回答生成率は9割前後
    • 商品提案など「販売スタッフのような接客」を目指して活用を拡大

UNDER ARMOUR公式ECに生成AIチャットを設置。チャットを利用したユーザーの購入額は脅威の7倍!回答率90%超で売上と顧客満足度を同時に向上。

すぐに試せるAIエージェントのツール例

ノートパソコンで作業をする女性

ここでは、代表的なツールを紹介します。料金は変更されることがあるため、各社の公式情報で確認してください。

ツール分類向いている用途
AI AgentPlus業務特化型顧客情報やナレッジを参照した問い合わせ対応、有人チャットとの連携
Agentforceシステム搭載型Salesforceの顧客データや業務プロセスを活用した営業・カスタマーサポートの自動化
Microsoft Copilot Studioローコード開発型Microsoft 365やTeams、Webサイトなど、複数のチャネルで利用するAIエージェントの作成・展開
Claude汎用型調査、資料作成、分析、プログラミングなど、幅広い業務への活用

問い合わせ対応から始めるなら業務特化型、すでに業務システムを全社で使っているならシステム搭載型、社内の業務に合わせて自分たちで作りたいならローコード開発型から検討すると、候補を絞りやすくなります。

▼おすすめのAIエージェントはこちらの記事で紹介しています。合わせて確認してみてください。

AIエージェントおすすめ14選!無料ツールと種類別の比較・選び方を解説

AIエージェントの導入で得られる効果

グラフを示したノートパソコン

AIエージェントの導入で得られる主な効果は次の4つです。

  • 個別作業の短縮
  • 労働時間の削減
  • 機会損失の防止
  • 成果の向上

AIエージェントの失敗例と導入時の注意点

分析と書く手

ここでは、導入時に押さえておきたい3つの注意点を紹介します。

意図しない実行とハルシネーション

ハルシネーションとは、AIが事実と異なる内容を、もっともらしく出力してしまう現象です。AIエージェントならではのリスクは、誤った判断がそのまま実行されることです。

回避策は、取り消せない操作の前に人の承認を挟む設計(Human in the Loop)です。あわせて、実行権限を業務単位で区切り、回答は任せても顧客情報の削除や一斉送信は承認制にするというように線引きをしましょう。

目的を決めずに導入し、データも未整備のまま動かす

何を任せるかを決めずに導入すると、どの業務でも中途半端にしか使われず、放置されてしまいます。導入の前に、問い合わせの一次対応や経費精算の突合など、任せる業務を1つに絞ってください。

また、回答精度は参照させる情報の質で決まります。同じ質問に異なる回答が残っていたり、廃止された手順のマニュアルが残っていたりすると、AIエージェントは誤った内容を回答します。

FAQの重複と古い記事を整理してから動かすことが、回答精度を上げるポイントです。

外部システム連携の権限設計とセキュリティ

AIエージェントは複数のシステムに接続して動くため、接続先が増えるほど、権限を過剰に与えたことによる事故が起きやすくなります。

セキュリティの国際的なコミュニティであるOWASPも、2025年12月に公開したAIエージェント特有のリスクの一覧で、ツールの誤用や権限の悪用を挙げています。

連携するシステムごとに、参照だけを許すのか、更新まで許すのかを分けて設定しましょう。導入前には、データを国内で処理できるか、通信と保存データが暗号化されているか、権限をどこまで細かく設定できるかを確認してください。

AIエージェントの例に関するよくある質問

赤いピンでとめたクエスチョンマーク

AIエージェントの例について、よく寄せられる質問にお答えします。

AIエージェントの代表例を1つ挙げるなら何ですか

業務での代表例は、問い合わせを受けてシステムの照会や更新まで行うカスタマーサポートのAIエージェントです。

AIエージェントとチャットボットはどちらを先に導入すべきですか

問い合わせの多くが定型の質問ならチャットボット、手続きや社内システムの操作を伴う問い合わせが多いならAIエージェントから検討します。両者は競合せず、組み合わせて使うと対応範囲を広げられます。

AIエージェントのプロンプトの例を教えてください

目標と守るべき条件、参照する情報の3つを書くのが基本で、たとえば、配送先の変更依頼に対応し、出荷済みの注文は変更せず担当者に通知し、回答は社内FAQの配送ページにもとづいて作成する、といった形で指示します。

中小企業でもAIエージェントを導入できますか

導入できます。任せる業務を1つに絞り、既存のFAQや問い合わせ履歴を整えてから小さく始めれば、専任のエンジニアがいなくても運用を始められます。

AIエージェントの例を自社の業務に置き換えてみよう!

業務でのAIエージェントは、回答を返すだけでは終わりません。依頼を受けて判断し、システムを参照して更新し、相手に連絡し、必要なときに人へ知らせるところまでを担います。

紹介した例から自社の業務に近いものを1つ選び、どこまでを任せ、どこで人が確認するかを書き出してみてください。それが、AIエージェントの導入に向けたスタートになります。

ChatPlusでは、FAQPlusとAI AgentPlus、ChatPlusを連携させてナレッジを一元管理し、解決しない問い合わせを有人チャットへ引き継ぐ形で、AIエージェントと人が役割を分担する運用を実現できます。

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