キーワード一致型から、文脈を理解するAIエージェント型へ。回答率95%・運用工数約8割削減を実現。

三菱重工健康保険組合

https://www.mhi.or.jp/

お話を伺った方
保健事業グループ
グループ長 田中 秀治 様
板橋 和 様

貴組合の事業内容と、みなさんの担当業務をご紹介ください。

三菱重工健康保険組合は、製造業を中心とする三菱重工グループの単一健保です。被保険者約6万7千人で、被扶養者を含めると加入者総数は約14万5千人。被保険者の約87%が男性で、平均年齢は45歳前後とやや高めです。健康リスクの高い方が比較的多く、そのため、健康診断や人間ドック、保健指導、糖尿病性腎症の重症化予防プログラムなど、幅広い保健事業に力を入れています。単一健保ならではの特性を活かし、加入者の属性に合わせた事業展開も行っており、例えばJMDC社のPep Upのウォーキングラリーを活用したイベントを企画するなど、運動習慣の向上を目指した健康増進施策も積極的に推進しています。

私たちが所属する保健事業グループは、健康診断や保健指導をはじめとした保健事業全般を担当しています。加入者からの問い合わせ対応や、健康マイポータルを活用したプッシュ通知なども私たちの業務のひとつです。

ChatPlus導入以前の課題を教えてください。

以前、他社製のチャットボットを導入していましたが、ユーザーの入力内容が登録キーワードと完全一致しなければ適切な回答が出ないシステムでした。同じ申請書について尋ねる場合でも、正式名称で入力する方もいれば、略称や表現を変えて入力する方もいます。そのような「揺らぎ」に対応するため、CSVでログを抽出して月次でメンテナンスを行っていましたが、この作業を私一人で担っており、運用負荷が非常に高い状態でした。さらに、法改正のたびに新しいシナリオを追加しなければならず、揺らぎを減らしても新しい項目が増えてまたエラーが増える、というイタチごっこが続いていました。月あたりの利用件数は約1,500件でしたが、そのうち半数近くに回答出来ていませんでした。

他社と比較されましたか?ChatPlusを選んだ決め手は?

課題解決のポイントは、言葉の揺らぎにどこまで対応できるかという点でした。当健保ではホームページを最終的な回答のよりどころとして位置づけていますが、他社製品はPDFやExcelファイルを読み込んで学習させる方式が主流でした。一方ChatPlusはファイルだけでなく、ホームページのURLをそのまま学習データとして活用でき、自動でURLを再学習する機能もあるため、運用の一元化という観点でも親和性が高いと感じました。コスト面でも大きな差がありました。ChatPlusはAIエージェントを搭載しながらも価格がリーズナブルで、機能とコストのバランスに優れています。ChatPlusを知ったきっかけは、千代田区の健保連絡会で他の健康保険組合様からDX推進の取り組みとして活用されていると紹介いただいたことです。健保という狭い業界では、同じ課題を抱える組合同士で情報共有が活発に行われており、その口コミが背中を押してくれました。

導入準備から運用開始までの流れを教えてください。

準備期間は約2ヶ月で、スムーズに本番リリースを実現できました。心配していた旧チャットボットからのデータ移行はChatPlusのご担当者に手厚くサポートいただいたので、こちらの負担はほとんどありませんでした。リリース前には、業務グループの各担当者に管理画面へのアクセス権限を付与し、任意継続や傷病手当など担当領域の質問を実際に入力してもらいながら回答精度を検証しました。担当者1人あたり十件程度、合計数十件のテストを経て、問題ないと判断してリリースに踏み切ったという流れです。加入者への周知はメルマガで一斉送信し、リリースした4月は特に反響が大きかったです。

ChatPlusの導入効果はいかがですか?

最も大きな成果は運用負荷の削減です。以前は言葉の揺らぎに対して逐一手動で対応していましたが、AIが文脈を読み取って回答してくれるため、作業量が約70〜80%削減されました。法改正があってもホームページを更新するだけでAIが再学習して回答に反映されるようになりました。回答率も大幅に改善し、現在は95%程度が何らかの回答を返せています。学習済みの内容で回答できていないケースはほとんどなく、残りの数%は当健保に関係のない質問のため、回答しないようになっています。月間の利用件数は約1,500件と変わっていませんが、回答できる件数はほぼ倍になった計算です。加入者から「AIに質問して、スムーズに申請書までたどり着けた」というお声を業務グループ経由でいただくこともあり、利便性の向上を実感しています。また、以前のシステムでは外国籍の加入者からの問い合わせはほとんど見られませんでしたが、ChatPlus導入後は英語での問い合わせに対し、英語で自動翻訳して回答も出来ており、多言語対応という効果もありました。

「申請書はどこにありますか」「送付先を教えてください」といったシンプルな質問は電話からチャットボットに移行しており、電話は複雑な個別相談に集中できるようになったと実感しています。一本一本が長くなりがちな問い合わせも、チャットボットがシンプルな疑問を吸収してくれることで、電話対応の質が向上していると感じています。

AIはどのように学習させていますか?

基本的な学習はホームページのURLで行い、QA形式での追加学習は現在十件程度です。ホームページを修正すれば回答にも即座に反映されるため、ホームページ側をしっかり整備して一元管理する方針にしています。個人事情を含む複雑な質問はAIでも完全対応が難しいため、そのような場合はお電話でのご相談を促したり、チャットウィンドウ内にフォームを出したりする設計にしています。フォーム経由でのお問い合わせも月に数十件ほどあり、スムーズな問い合わせ対応につなげることができています。また、プロンプト設定も細かく調整しています。健康保険の問い合わせに特化したチャットボットであるにもかかわらず、一般の生成AIのように何でも答えてくれると勘違いされて、無関係な質問が入力されるケースもあるからです。そうした入力への対応方針や回答のトーンをプロンプトで丁寧に調整することで、回答の質を高める工夫をしています。

ChatPlusをさらに有効活用するために、計画されていることはありますか?

若年層の加入者は健保の制度に馴染みが薄く、問い合わせのきっかけも少ない傾向があります。健康マイポータルからのプッシュ通知と組み合わせてチャットボットを活用し、「健保への入り口」として機能させることができないかと考えています。制度の問い合わせ対応だけでなく、健保に関心を持ってもらうためのきっかけづくりとしてChatPlusを活用していきたいです。

最後に、当ホームページをご覧のお客さまへメッセージをお願いします。

チャットボットは加入者向けの問い合わせ対応だけでなく、新しく着任した担当者が健保制度の知識を自習するツールとしても有効です。人が入れ替わっても問い合わせ対応の質を一定に保てるという意味では、担当者の育成・ナレッジ継承の観点からも大きな価値があります。引き続きChatPlusを社内外の双方向に活用しながら、加入者の満足度向上に努めてまいります。

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